1. Smart Accessトップ
  2. おでかけマガジン(+バックナンバー)
  3. 雪にまみれて大笑い
「Smart Access」おでかけマガジン 毎月2回、「Smart Access」会員のみなさまへ、旬のドライブ&スポット情報をお届けします。
トップページへ戻る
日本列島自分で"やる"旅 見るだけではつまらないから Experienceの世界へ体験
雪にまみれて大笑い
「冬の遊びといえば、やっぱり雪山」というわけで、前回は家族対応ばっちりのスキー場にファミリーで出かけようと書きました。今回は雪山遊びの第2弾。ちょっとワイルドに行きましょう!
世界でもっともおもしろい自然天国
スノーシューを履いて雪に覆われた森の中へ
仕事柄、海外に多く足を運んだが、「どこにもう一度行きたい?」と尋ねられたなら二通りの答えがある。

文化とか流行とかが優先された質問の場合は「ニューヨークかパリ」。美術館やシアターめぐりも楽しいし、ショッピングだってグルメだって圧倒的。夜の社交場も素晴らしい。

でも、ワイルドさがテーマだったら、エジプトかアラスカだな、やっぱり。エジプトではピラミッドやルクソール遺跡に人間の“すごさ”の原点を見た気がしました。

アラスカはまさに自然大国、ここには地球のすごさがある。いろいろな体験をしたなぁ。

たとえば、港町のホテルに泊まったときは、朝食のときに窓越しの港にプカリと浮かぶラッコを眺めていたし、道行けばムースや鹿、大きな鷲と出合える。

温泉露天風呂に缶ビールを持ち込んで、満天のオーロラを明け方まで眺め続けたこともあったっけ。

アラスカで相当興奮したのが、スノーモビルツアーだった。ガイドに先導されて大雪原を行く。

動物の足跡を発見!
その後は、凍った川の上を進む。凍った川は表面が平らだから、もっともスノーモビルが飛ばせるポイントでもあるのだ。

やがて、森林の山岳地帯に入り、太い木々をよけながら凸凹の雪を上ってゆく。

スタートしてから約3時間、視界が開けた丘の上に出た。正面にはマッキンレーの雄姿。あの感動は忘れられない。

このときに、もうひとつ感じたのが冬の自然のおもしろさだった。

木の幹にクマの爪跡を見つけたり、動物たちの足跡を追ったり、静かに閉ざされたように思える雪山にも、自然の息吹はたくさんあったのだった。
安比高原で雪山ハイク
ナイトツアーでもウサギの足跡を見つけました
「アラスカはすごいなぁ」なんて、スキーヤーが集まった酒の席で話していたら、岩手県にある安比高原のスキー学校長をしている斎藤文明さんに「うちにもおいでよ」と誘われた。

安比高原には自然をたっぷり遊ぶ「イーハトーヴォ安比高原自然学校」があり、文明さんはそこの校長も兼務しているのだった。

学校の雪山プログラムは豊富だ。「テレマークスキー」「スノーシュー」、幻想的な夜の森を探検する「ナイトプログラム」、子どもたちが野外体験できる「キッズプログラム」などなど。

安比高原に出かけた僕は、文明さん自らがガイドするスノーシューツアーに出かけた。

いわゆる“西洋かんじき”をつけて雪山をめぐるのだ。ウサギの足跡や、幹につけられたクマの爪跡など、アラスカで見たような自然が安比高原の森にも残っている。

雪に覆われているようでも、春に向けて新しい小さな芽が出ていたり……。雪山は新しい発見の宝庫なんでした。

ツアーの途中で“ティーブレイク”。とても優雅なひとときです
安比の森の中には不思議なかたちをした木々もたくさんあった。「勿」みたいな幹が4本ある変なかたちの木、「h」なような幹が一度地面に潜ってしまっている木。

文明さんに「なんで?」と質問して叱られた。

「ここはね、子どもも大人も自分で考える場所なんです。どうしてこんな妙なかたちになってしまったのか、聞く前に考えてみてください」というわけだ。

ぼくは取材で旅することが多い。つい、なんでも質問してしまう。知らないうちに身に付いた習性をちょっぴり反省しました。

で、たどりついた回答は「雪」だった。雪の重みで一度は倒れてしまった幹が、自然の生命力で再び天をめざす。その繰り返しのうちに他の木も巻き込んで「勿」になったり、倒れても天をめざしたので「h」になったのだ。

それを文明さんに言うと「正解!」と笑顔。なんだか子どものようにうれしくなってしまったのだった。
さあ、雪の森へ出かけよう
木々たちも雪の下でじっとしているだけではありません。春への備えが進んでいました
岩手県の安比高原の自然学校に触れたが、そのほかにも歩くスキーができる日光の光徳牧場や、自然教室が充実している軽井沢の「ピッキオ」など、冬の森を観察できるところは多い。

暖房のきいた室内を飛び出して、冬だからできる遊びを体験してみない?
雪山を安心して遊ぼう!
□安比高原(岩手県)
http://www.appi.co.jp/index.html
□光徳牧場(栃木県)
 http://www.tobuhotel.co.jp/nikkoastraea/007xc/index.html
□picchio ピッキオ
 http://picchio.co.jp/sp/
< PROFILE >
木場 新
休日評論家。主な出版物に『温泉遺産』、『パックツアーをVIP旅行に変える78の秘訣』などがある。ウェブサイト「YOMIURI ONLINE」に「いいもんだ田舎暮らし」を連載中(http://www.yomiuri.co.jp/tabi/
  • スポット特集
  • B級グルメ特集
  • オートキャンプ特集
  • レジャー&リゾート特集
  • ロケ地特集
  • 絶景特集
  • 子供といっしょにお出かけ特集
  • 特産品・名産品特集
  • 温泉・スパ特集