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ほんのひと昔前まで東京には“雑木林”がたくさん残っていました。とくに荒川と多摩川にはさまれた「武蔵野台地」と呼ばれる地域にはケヤキやクヌギ、コナラなどが生える雑木林がたくさんあり、湧水も豊富でした。そんな場所へのミニトリップです!
江戸時代に再興された国分寺。境内には万葉植物園があります
私がまだ小さいころ、武蔵野といえば雑木林でした。ほんの20数年前、私は東久留米市にある小学校に通っていました。

すぐそばには雑木林と泉があり、理科の先生に連れられて何度も見学に行ったものです。

どんぐりを拾い、湧き出る水に手をつけてみる。武蔵野の雑木林はとても身近な存在でした。

それからわずかな時間でその姿はどんどん減っていきました。雑木林は切り拓かれて住宅地に姿を変え、泉から流れていた小川はコンクリートで固められてフタをされてしまいました。

今では“深大寺周辺”や“井の頭公園”あるいは市町村によって整備された公園でしか雑木林を見ることはできなくなりました。と、そう思っていたのです。

雑木林のみちへの案内板と小川。ホタルが棲んでいます
ところが、友人から国分寺の「お鷹の道」の情報が届きました。

JR中央線の国分寺駅と西国分寺駅のあいだの南側、武蔵野の面影が残る一画に「お鷹の道」という散策道があるというのです。

しかも、湧水が豊富で「真姿の池」の水は、かつて不治の病に冒されたお姫さまを治癒させた由緒ある場所だとか。

まさに、自然が生んだパワースポット。これは行ってみるしかありません。


雑木林のみちを通って真姿の池に向かいます
西国分寺駅からぶらぶら歩いて20分ほどで“国分寺”に着きました。

国分寺駅から歩き始めて西国分寺へ戻るのが通常のルートのようですが、国立のソーセージ屋さんでランチをとった私は、西国分寺から歩き始めたのでした。

駅南側の巨大なマンション群を抜けると、目の前には雑木林が広がっていました。その一画に国分寺があります。

700年代後半に聖武天皇によって「国」ごとに建てられた国分寺ですが、現存するものは1333年に戦火で焼失してから長い歳月を経て江戸時代に再興されたものです。

国分寺から始まる(国分寺駅から歩いた場合は、ここで終わるのですが……)お鷹の道は、尾張徳川家の「お鷹場」だったことから名付けられました。

国分寺市が昭和47~48年に整備をした散策道は歩きやすく、さらに「公園内」とは異なり、雑木林の中に佇む農家の暮らしぶりも伝わってきます。

農家の方が湧水で採れたて野菜を洗っていました
散策道の横には「真姿の池湧水群」から湧き出た水が流れています。

農家の方が湧水で、収獲したばかりのカブを洗い、それを屋台に並べて売っているのが印象的でした。

雑木林と湧水をそこに住む人たちは大事にしながらうまく利用している。汚れのないその湧水は、ホタルの棲息地でもあります。
湧水を利用したコーヒーを出すカフェもあります
「真姿の池湧水群」の中心部に真姿弁財天と真姿の池があります。

かつて、不治の病に冒された「玉造小町」という姫が、池の水を浴びたところ、病が治癒したという伝説が残る池です。

その水は昭和60年に「名水百選」に選ばれています。

ペットボトルで水を汲む人の姿も見られますし、その水を使ったコーヒーを提供するカフェも近くにあります。

「その水の効能はとくに女性にあり」という説があるためか、女性の姿が目立ちました。

名水と雑木林という武蔵野ならではの自然の恩恵たっぷりのパワースポット。ぜひ、散策してみませんか?

真姿弁天の真姿の池は雑木林のなかに静かに佇んでいます

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○国分寺市のホームページより
http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/shisetsu/1733/003314.html
< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
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