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魅惑の温泉ドライブ古湯から日帰り湯まで、日本全国温泉行脚の旅
北海道・大雪山を彩る夏の高山植物と秋の紅葉北海道上川町/層雲峡温泉
大雪山は標高2000m級の山々が連なる広大な山岳エリアです。夏から秋にかけてのほんのわずかな時期だけ、高山植物や紅葉が美しく山肌を彩ります。
大雪山へといざなういくつかの山岳ルート

「湯元」というだけあって、銀泉閣は7つの温度の独自の泉源をもっている。これらを混合して温度を調整。加熱や加水のない、完全な源泉かけ流しだ
湯本 銀泉閣
所在地:北海道上川郡上川町層雲峡公園まち
TEL:01658-5-3003
泉質:単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
源泉:35度~80度
湯量:140リットル/分

ロープウェイ乗り場に近い日帰り温泉施設。3階が露天風呂になっており、その見晴らしは絶景。柱状節理や層雲峡の山々が見渡せる
層雲峡 黒岳の湯
所在地:北海道上川郡上川町層雲峡
TEL:01658-5-3333
泉質:単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
入館料:大人600円/小人300円
利用時間:10:00~21:00
休館日:水曜日(11月~4月)



層雲峡温泉では5月下旬から10月上旬にかけて、町が花によって彩られる。ガーデニングのヒントにも


左が銀河の滝、右が流星の滝。柱状節理から流れ落ちる様は圧巻だ


第一花園からの秋の風景。気温差が激しくなるとより一層赤味を増して美しくなる
いまから15年ほど前だろうか、大雪山を滑りたくて、ゴールデンウィークに北海道にスキーに行ったことがある。
といっても旭岳のある大雪山系ではなく、富良野に近い十勝岳温泉を拠点にすることにした。  

十勝岳温泉は北海道の最高所にある温泉で、標高1290mの十勝岳の中腹に位置する。
赤褐色のにごり湯の硫酸塩泉で、山スキーを楽しんだあとは、いかにも温泉気分が楽しめそうだった。  

だが、それがいけなかった。  

3泊4日の日程のうち、スキーを履いたのはわずか10分程度。
季節外れの猛吹雪にはばまれ、スキーどころではなかったのだ。視界はせいぜい5m。

毎日毎日、寝るか温泉に入るしかなく、これほど参ったスキー行はなかった。

旭岳(2291m)を最高峰とする大雪山系には、いくつかのルートがある。 西側の旭川空港や美瑛方面から東に向かえば、天人峡温泉や旭岳温泉が拠点となる。

旭岳温泉からはロープウェイが伸びており、旭岳山頂に無理なくもっとも近づけるルートになっている。

大雪山系を東側から登山する拠点となるのは大雪高原温泉だ。クルマで行くには、やはり美瑛から、大雪山系を北からぐるりと回り込むことになる。
大雪高原温泉は白濁した単純酸性泉で、温泉としての魅力も高い。

もしくはいったん富良野に南下してから、士幌町を経由して北上する方法もあるが、かなりの遠回りになることは覚悟しなければならない。

さて、今回取り上げるのは、層雲峡温泉だ。
これからのシーズンや秋の紅葉にかけて、層雲峡はいちばんのにぎわいをみせる。

層雲峡は大雪山系北東部からのアクセスの拠点だ。黒岳(1984m)に近い国道39号線からのアプローチになる。  

国道39号線は旭川から北見、網走まで北海道中央部を東西に横断するように走っている。大雪山にもっとも近づく層雲峡からは、ロープウェイで黒岳中腹まで上がれるようになっている。ゴンドラとリフトを乗り継げば、黒岳の7合目まで行ける。

大雪山系の東側を南北に走る石狩川沿いには24kmにもわたる柱状節理(断崖絶壁)が延々と続いている。

その一端を垣間見られるのが、層雲峡温泉に近い、流星・銀河のふたつの滝だ。

白糸のように幾筋にも分かれて流れ落ちるのが銀河の滝。一方の流星の滝は太く力強い一筋の男滝だ。対象的なふたつの滝はなかなか見応えがあり、日本の滝百選にもリストアップされている。  

グリーンシーズンはまだ始まったばかりだ。
6月上旬までは、残雪があるのでスキーを楽しむことができる。7月から8月になれば可憐な高山植物が一面に広がる。

春から夏にかけての層雲峡は新緑が美しい時期を迎え、山の香りがもっとも濃く、深くなる。遊歩道を散策して森林浴をするには絶好の季節だ。

層雲峡から国道39号線をいったん南東に向かい、大雪ダムを右の273号線にそれて大雪山系を再び東から上がっていく。すると、そこに銀泉台と呼ばれる紅葉で有名な観光スポットに出る。

銀泉台までクルマで上がると、ここから先は歩いて上ることになる。

銀泉台から山の一本道を上っていくと、30分ほどで第一花園に到着。あたりは低木なので視界をさえぎるものがなく、遠くの山並みが美しい。

この先にはこまくさ平など高山植物のエリアが広がる。
気温差が激しく、層雲峡と山頂付近では15~20度も違うことがある。6月中旬から8月にかけてのわずかな期間だけが高山植物に彩られる。

そして秋には、層雲峡の名を全国に広げた素晴らしい紅葉が見ごろを迎える。
秋にはナナカマドが真っ赤に紅葉し、常緑樹とのコントラストが一段と際立つのだ。

半年にも満たない、ほんのわずかな時期に、山の植物は一斉に自己主張をするかのようだ。

(写真:一部は層雲峡観光協会による)
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アクセスのヒント
紅葉期には、銀泉台、大雪高原温泉へのルートがマイカー禁止となり、シャトルバスでの運行となる。時期の目安としては9月10日ごろの週末から月末まで。大雪湖(大雪ダム)の南西端にある大雪レイクサイトシャトルバス乗り場が基点。ここにクルマを置いてそれぞれの方面のシャトルバスに乗り換える。協力金として1日1台200円が必要だ。
< PROFILE >
長津佳祐
観光やレジャー、スローライフを中心に編集・執筆を手がける。ブログ「軽井沢別宅日記」をどうぞよろしく。 http://blog.bectac.com/
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