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このところ、デジタルカメラのテレビ宣伝が多いと思いませんか?
タレントを使ったもの、プロカメラマンが連写で鳥を狙うものなど、使いやすさと、とっておきの1枚を撮るためをアピールしています。 さあ、今月も最高の1枚を撮影するために出かけましょう。


中国の烏鎮(ウーチン)の取材時に撮影。10㎜を利用したために手前の人物と両側の家が広く入っています。ただし、広角を使用すると左右の柱などがやや歪みます。


同じく烏鎮の酒蔵にて。手前の壺があるところは相当暗かったのですが、ISO感度を調整することで撮影しています。

筆者はプロカメラマンではありません。
しかし、筆者が撮影した写真はこれまで多くの旅雑誌や趣味の雑誌に掲載されてきました。

では、取材旅行ではどんなカメラを持ち歩いているのでしょう。

まずはコンパクトデジカメです。しかも、耐衝撃、防水性に優れて水中でも撮影できるものです。雨でも水場でも安心してバシャバシャ撮影できます。
このカメラは取材時でなくてもバッグの中に入っています。

その利点は持ち運びやすく、それなりに撮影できるからです。おいしい料理を目の前にしたときやおもしろいお店に入ったとき、友人とのスナップなどで役立ちます。

写真データを内蔵できるのも利点で、メディアはとくに必要ありません。



取材となると一眼レフデジタルカメラを2台、加えてレンズを3~4本、フラッシュ、予備のメディア、電池を持ち歩きます。
現在のカメラはバッテリーなしでは動きません。また、メディアなくして保存できません。電池やメディアを忘れたらアウトです。

肝心なのはレンズです。当然、一眼レフカメラの強みはレンズ交換ができること。
300㎜の望遠から10㎜の広角まで3~4本のレンズを持ち歩いています。
とくに、コンパクトデジカメにできないのが広角の撮影でしょう。デジタルカメラになって、フィルムのときより画像の角度が狭まっています。広い範囲が入り難くなっているのです。

その点、10㎜のレンズなどを利用すれば、コンパクトデジカメより広い範囲が撮影できます。
加えて一眼レフカメラの利点は、ISO感度が6400や12800ぐらいまで設定でき、非常に高感度撮影ができることです。
たとえば、取材で訪れた酒蔵などでも暗部が撮影でき、しかもフラッシュを使わないために、それなりの雰囲気が出ます。
「シャッター速度」が細かく調整できるのも一眼レフカメラの利点と考えています。スポーツ写真や、逆に人物をブレさせて撮ることも自在です。

このあたりを筆者は使い分けて撮影しています。

連載開始以来、「写真はものの捉え方!」という話をしてきました。
今回は簡単なスナップでも、被写体にグッと寄ることによって、写真がどんどんドラマティックになっていく実例をお見せしましょう。



写真が好きなみなさんは、いつもカメラを持ち歩き、何かあるとサッとカメラを構えていると思います。
目の前にある興味のあること、撮っておきたいことなどをパッと撮影するのは、撮影術上達のためにもとてもいいことです。
ただし、撮影術をもっと進化させるために、ただパッと撮るだけでなく、その目の前にあるものを、“もっともっと”ダイナミックに撮影してみましょう。
今回の私の写真は、ちょうどそういう例です。
3点の写真を見てもらうと、被写体にどのように寄っていったのかが、よく理解できると思います。
これらの写真は、スイスのウエンゲンというスキー場で撮影しました。毎年行われるスキー大会での、盛り上がっている風景です。



最初は“ちょっとしたスナップ”の感じで撮影しました(写真A)。
しかし、なんだか迫力も足りないし、大会のおもしろさが伝わりません。
そこで、後ろに並んで大きなラッパを吹いている4人の若者に思い切って寄って撮影してみました(写真B)。
演奏中の若者たちは、私がかなり近づいて撮影しているにもかかわらず、演奏に夢中なのか、不快感など抱いていない様子です。
そこでもう一歩グッと寄って撮影したのが写真Cです。
ここまで被写体に寄ってこそ、初めて本当の表情を写すことができました。



望遠レンズを使用して被写体に近づくこともできますが、標準レンズ、広角レンズなどを使用して自ら被写体に近づいて、初めてその表情、雰囲気を捉えられるのです。
みなさんも一度シャッターを切ったら、もう1歩、もう1歩と被写体に近づいてみてください。きっと今までと違った、ダイナミックな写真が撮れると思います。
写真A 最初に撮影したスナップ的な写真
写真B おもしろさを求めて寄った写真
写真C 思い切り寄ってみて成功したショット
< PROFILE >
きのした けんじ
1955年東京生まれ。国際スポーツプレス協会会員。スポーツ、海、山を中心に世界を舞台に撮影を続ける。写真集『栄光 サッカーWCメキシコ大会』、『熱狂 サッカーWC日本韓国大会』、『Last Snow』など。


空気が澄んで、空がより蒼く、美しくなる冬は大きな空を撮影しに行きましょう。
意識して空を大きくとって見るのもひとつの方法だと思います。
できれば、その場に長居して、朝日、昼の太陽、夕焼けと多くのパターンを撮影するのもおもしろいかもしれません。
写真は瀬戸大橋の写真です。季節は冬には若干早いのですが、それでも空が印象的な写真になりました。
全国のおすすめ撮影ポイントで、大きな写真を撮影してみてください。


函館山【北海道】
夜景の名所としても知られる函館山。冬が近付くと空が一段と澄み、さらに美しさが増します。とくに夕陽近くは絶景となります。
http://www.hakobura.jp/

筑波山【茨城県】
関東平野を望む絶景が眼下に広がります。望遠レンズで覘いてみれば、東京スカイツリーが見えるかも。また、霞ヶ浦から湖面を入れて筑波山を望む写真も美しいでしょう。
http://www.ttca.jp/

城南島海浜公園 京浜島つばさ公園【東京都】
ともに飛行機マニアには有名な公園。羽田空港を離陸・着陸する飛行機が目の前に見られます。大空の中に飛び立つ飛行機が撮影できます。
http://seaside-park.jp/modules/Top_Jounan/

河口湖など【山梨県】
富士山の絶景ポイントが目白押し。湖に映る富士山やさまざまな富士山の姿をファインダーにおさめることができます。ホームページでは富士山絶景ポイントをいくつも紹介中。
http://www.fujisan.ne.jp/fugaku/

琵琶湖八景【滋賀県】
日本最大の湖のなかでもとっておきの風景が「琵琶湖八景」です。琵琶湖の岩礁や比叡の樹林、彦根城などが指定されています。
http://www.pref.shiga.jp/profile/hakkei/

瀬戸大橋【岡山・香川県】
本州と四国を結ぶ世界最大級の橋。下を通過する船も含めて写真のバリエーションが豊富です。香川県の瀬戸大橋記念館側から見る風景も絶景。
http://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?menuid=8476

天草【熊本県】
天主堂と海、十字架と海、マリア像と海など、キリシタンの歴史が根付く土地と夕陽の美しい海が絶好の撮影ポイントです。ほかの土地ではなかなかお目にかかれない風景があります。
http://www.t-island.jp/
『第60回自然公園写真コンクール』。
60回の歴史をもつ写真コンクールです。
国立公園、国定公園、あるいは都道府県立自然公園の自然景観や風景、動植物をテーマに写真を撮影して応募しましょう。
現在、日本には国立公園が29カ所、国定公園は56カ所、都道府県立公園は312カ所あります。
近隣の公園に出かけて、納得の1枚を撮影してください。
http://www.npaj.or.jp/topics/photo/no60/entry.html

応募締切:2012年2月15日
賞品など:特選1点 環境大臣賞(賞状)、国立公園協会賞(賞状、記念品)、アサヒカメラ賞(盾)
1等1点 国立公園協会賞(賞状、記念品)、アサヒカメラ賞(盾)
2等3点ほか3等5点、佳作30点
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お気に召されたら、壁紙などにお使いください。
(画像をクリックしていただくと元画像が表示されます)

水の都といわれる烏鎮の旧市街で。白菊の茶などが名物だ。

烏鎮の酒蔵にて。中庭にたくさんの壺が並べられていた。

杭州のお店の店頭に文字が書かれたかぼちゃがあった。縁起ものらしい。

青島(チンタオ)といえばドイツの伝統製法のビールが名物。
< 著者PROFILE >
構成と写真
篠遠行彦
東京都生まれ。雑誌編集長などを経てカメラ&ライターになる。かつてはパキスタンの日本総領事館に勤めていたという異色の経歴をもつ。
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