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  3. 連載第21回 梅や桜を美しく、印象的に撮影する
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椿から梅、桜へと移行し、徐々に日本が春に色付き始めました。ぽかぽか陽気に誘われてドライブや近所におでかけという季節の最適な“お供”は愛用のカメラです。咲き誇る花を、より美しく、印象的にファインダーに納めてください。

寒かった冬もようやく終わり、春の足音とともに梅、そして桜が野山を彩っていきます。春を代表する梅と桜ですが、写真に写すと今ひとつといった経験をしたことがありませんか?
今回は、そんな悩みを解決する簡単な方法を教えたいと思います。

写真A・Bは富士山を望むことができる公園の梅林を撮影したものです。
写真Aは、「見たまま、そのままにシャッターを切ったカット」です。
写真Bは、「少し高台に登り、紅梅の背後に富士山がくる位置から望遠レンズで撮影したカット」です。
望遠レンズを使ったことで、梅のすぐ背後に富士山がそびえているように見えます。
背後にポイントになるものを配し、望遠レンズで撮影すると、このような迫力ある写真になります。

写真A

写真B

写真C・Dは群馬県の妙義山で撮影した桜の写真です。
写真Cは、「遠くにある山肌に連なって咲くサクラを望遠レンズで部分的に切り取った写真」です。遠くの被写体の一部だけを切り取るには望遠レンズが有効です。
写真Dは、「写真Cを撮影した位置の近くで咲いていたサクラを広角で撮影」しています。近くに咲くサクラは、青空バックに下から仰ぎ見るように撮影すると爽快な写真になります。広角で撮影したことで、背後に妙義山の険しい山肌が映り込み、ダイナミックな風景になりました。

写真C

写真D

先の2例のようにポイントになるモノが背後などにない場所では、何を狙ったのか分からなくなりがちです(写真E)。
その場合は、花に近づいて撮影してみるのがひとつの方法です。
写真Fは、「広角レンズを使用」しました。
写真Gは、「望遠レンズで近づいて撮影」した例です。
いずれの場合もポイントは背景です。写真Fは青空を、写真Gは木漏れ日を背景にしています。このように花が際立つ背景を探すことが大切です。

写真E

写真F

写真G

最後に、実践例を紹介したいと思います。
写真Hは、「背後にポイントを探して望遠レンズで撮影」した作品です。
富士山のような大きな被写体だけではなく、写真のように寺社仏閣の山門などもポイントになります。ここでは絞りを開け気味にして背景をややぼかして印象的な作品に仕上げました。
写真Iは、「望遠レンズを使い遠くの山肌に咲く桜を切り取った」作品です。早朝、桜に日が当たった瞬間に、輝いた部分だけを狙って撮影しています。
写真Jは、「広角レンズで狙った」作品です。青空ではなく、日の出直後の空でしたが、下から仰ぎみるように撮影し、朝を迎えた小さな駅の爽快感を表現してみました。

写真H

写真I

写真J
写真撮影が楽しくなるこれからの季節。
日光の加減や雲の動き、さらには自身で少しだけ動くこと。それに加えてレンズや露出などを工夫すれば、おもしろい写真はたくさん撮影できます。
カメラを片手にぜひ、花咲くところへ足を運んでください。
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。



ゴールデンウイークでも桜が楽しめる秋田県角館の武家屋敷通りのシダレザクラ
万葉の時代から人々に愛されてきた「桜」はまさに日本を代表する花。
桜を愛護・保存し、桜によって築かれた景観や文化をたいせつにする目的で、昭和39年に発足したのが「日本さくらの会」です。
当時の日本は開発が著しい速度で進んでおり、国土整備や道路建設、河川改修の名のもとに、多くの桜が姿を消し、会の発足は急務だったといいます。



現在では名所の保全、巨木保存、さらには国際的な活動や「さくら功労者」の表彰など、幅広い活動を日本さくらの会は行っています。
ホームページのコンテンツの中には「さくら名所情報」があり、日本さくらの会が選定した「さくら名所100選の地」も掲載されています。
ぜひ、さくらの名所に出かけましょう。

●日本さくら会
http://www.sakuranokai.or.jp/about/

http://fotopus.com/photocon/kokoro/

「子どもに伝えたい」、「未来の自分に伝えたい」、「未来に何かを伝えたい」。一人ひとりの思いがこもった写真を募集しているコンテストです。
伝えたいのは自然の景観でしょうか。それとも、さまざまな暮らしでしょうか、子どもたちの笑顔でしょうか。
あなたが未来に伝えたいと思うものをファインダーでとらえて応募してください。
審査委員長は写真家の清水哲朗さん。フォトパス会員(同サイトの会員)の投票をもとに清水さんが審査委員長を務めるこころシャッタープロジェクトにて決定されます。
自分が投稿した写真に「この写真に1票」が投票される。それだけでもわくわくしませんか?

応募締切:2013年4月30日(火)11時

グランプリ=OLYMPUS OM-D E-M5 レンズキット+旅行券10万円分(1名)
準グランプリ=OLYMPUS PEN E-PL5 レンズキット+旅行券5万円分(2名)
入選=旅行券1万円分(10名)
編集部が取材で出かけて撮影したたくさんの写真の中から、壁紙向きの写真をプレゼントします。お気に召されたら、壁紙などにお使いください。



晩秋にアテネからバルセロナまでオーシャニア・クルーズのマリーナ号で旅をしました。前回までのマルセイユやバルセロナの市場の写真も、そのときの取材の合間に撮影したものです。今回はクルーズで撮影した写真をお届けいたします。
小さな港町から見たマリーナ号。背後にはイタリア南部の街、ナポリが見える
朝陽を待つ15階部分のデッキ。早朝ランニングをする人もやって来る
港に到着寸前の朝のデッキ。ジャグジーに入る人と飛行機雲がリンクしました
グラスだけでなく、ワインボトル、オリーブオイルボトルもきちんと並べられて
< 著者PROFILE >
構成と写真
篠遠行彦
東京都生まれ。雑誌編集長などを経てカメラ&ライターになる。かつてはパキスタンの日本総領事館に勤めていたという異色の経歴をもつ。
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