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越カメラマンが教えてくれるのは、逆光を活かしてドラマチックな1枚を撮影する方法です。一段と目を引く美しい写真、それには“光加減”も重要な要素であるのを覚えてください。そのほかに写真コンテストガイドや壁紙プレゼントも。


連載の第19回目に、冬の写真の狙い方として逆光写真を紹介したことがありますが、逆光写真は冬に限ったものではありません。
光を背にして写真を撮る順光は、被写体の様子を忠実に再現するには向いていますが、その分、平凡な写真になりがちです。
写真を撮っていて“いまいちだな”と感じたら、逆光での撮影を一度試してみてはいかがでしょうか。それだけで、写真は劇的に、ドラマチックに変わります。


写真A/B、C/Dはそれぞれ順光と逆光で撮影した写真です。
順光で撮影した写真AとCは全体的にフラットでメリハリがなく、どこにでもあるような平凡な印象です。
これに対して逆光でとらえた写真BとDは、画面内に陰影がついたためにメリハリが生まれ、ドラマチックな印象になりました。
順光ではそれぞれヤナギ、電車自体が写真の中心テーマ(狙い)だったのに対し、逆光で撮影した写真は、ヤナギのシルエット(形)、電車の車体の輝きといった具合に、写真の中心テーマが大きく変化しています。
つまり、同じ被写体を撮っているのに、逆光にしただけで写真の狙いがまったく変わったというわけです。これが、逆光写真の魅力です。


写真A

写真B

写真C

写真D

逆光で撮るのは、テーマをまるっきり変えるためだけにやることではありません。
被写体を際立たせ、その存在感を強める効果もあります。
写真E/Fはその例です。
写真Eは順光で、写真Fは逆光で、それぞれ小さな花を撮影したものです。
背景に溶け込んでしまっている写真Eに対し、写真Fの花はエッジがキラキラと輝き、背景から浮かび上がって見えます。これが、逆光で写真を撮るもうひとつの狙いです。
プロの写真が輝いて見えるのは、逆光をうまく生かして撮影しているからなのです。言い換えると、平凡に見える被写体は“逆光を意識して狙うよう”、撮影ポジションを移動して撮影しています。


写真E

写真F

これまで解説してきたように、逆光は写真に劇的な変化をもたらし、作品性を高めてくれます。
つまり、それだけ主義主張が強いのが逆光です。逆光を使うことで、写真にストーリー性を持たせることができます。写真Hはその例です。
写真G/Hはアブラゼミの写真ですが、フラットな光で撮影した写真Gに対し、写真Hは太陽の光を直接取り入れ、夏の日差しの強い午後という物語を写真に盛り込んでみました。
「いかにも暑そうな夏の午後、木陰でジリジリとアブラゼミが鳴いてる…」そんな様子が画面から読み取れませんか?


写真G

写真H

順光のフラットな光で写真を撮る場合、カメラはある程度その狙いを判定し、適正に近い露出を設定してくれます。
しかし、逆光で写真を狙う場合は、カメラが自動でその狙いを判断するのが難しい場面でもあります。
そこで、撮影者の意図で通常よりも大胆な露出設定を行なう必要があります。
写真Iは、順光で「露出補正±0」の状態で撮影した写真です。順光の場合、ここから露出補正を行なっても、狙いが大きく変わるわけではなく、単に露出がアンダー、オーバーな写真になるだけです。
写真Jは「露出補正-1.5段」相当で撮影した写真です。
逆光で撮影する場合、カメラが算定した露出(写真K)に対し、「露出補正-1.5段」相当の補正をした写真が写真Lになります。
梅の蘂の形と光に透ける花びらの印象を強めようと狙ったものです。順光の場合と比べ、露出補正によって印象が強まったと思います。
ちなみに、前出の写真Hは、カメラの算定した露出に対し約3段相当分、露出補正をした設定で撮影しています。


写真I

写真J

写真K

写真L



露出設定の違いひとつで、写真の雰囲気が大きく変わることがお分かりいただけましたか?



逆光写真は、露出設定如何によって被写体をより引き立てたり、損ねたりすることもあるのが難しい点です。また、仕上がりのイメージがしにくいのも逆光写真を難しくしています。
とはいえ、逆光を写真に生かすと平凡な写真が劇的に変化します。せっかく写真を撮るならば、その場の光の方向をよく観察し、一度は逆光写真に挑戦してみてください。

< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。


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取材で東京より春の訪れが早い伊豆半島や房総半島に行ってきました。そのときに出合った春の訪れや南国を感じさせる植物です。

< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
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