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天照大神の孫にあたるニニギノミコトが日本を創生するために降臨した土地が宮崎県の高千穂です。それから長い歳月を経た今日でも、当時のままの美しい水が流れ、夜神楽が舞われています。生涯に一度は訪ねたい、日本有数のパワースポットが高千穂なのです。


真名井の滝に向かってボートを進める。開放的な海や湖とは異質の爽快さです


阿蘇の火山活動によって流れ出た溶岩が冷え、固まった断崖を下から見られるのもボートの魅力

この連載が始まって間もなく、『神話の国はパワーに満ちていた』と題して、九州の神話パワースポットをご紹介しました。

そのときに、おすすめスポットの第3位に取り上げたのが鹿児島県霧島界隈、第2位が大分県臼杵、第1位が宮崎県高千穂でした。

臼杵は臼杵石仏があるスポットですが、霧島と高千穂は共に日本神話の郷です。

天照大神の孫にあたるニニギノミコトが日本創生のために降臨したのは霧島なのか、それとも高千穂なのか、今でも論争が続いています。

どちらの地にも取材ででかけましたが、共に根拠となる由緒ある場所と伝説が残り、この論争に終わりは来ないのではないかと私には思えました。

さて、前回は3カ所をダイジェスト版で書きましたが、今回は高千穂に焦点を絞ろうと思います。それだけ高千穂は神聖で魅力あふれる場所なのです。

行くたびに圧倒されるのが高千穂峡の美しさです。

阿蘇山の大噴火は現在の九州を形づくりました。その溶岩は博多あたりでも発見されているそうですし、噴煙は本州をも襲い人々は北へ北へと避難したという研究発表もあります。

高千穂峡は阿蘇の火山活動によって噴出した火砕流が流れ出し、急激に冷やされたために柱状節理の岩をもつ渓流になりました。

1934年には名勝・天然記念物に指定されており、日本の滝100選になった「真名井の滝」とともにみごとな景観美を誇ります。

訪れるたびに貸しボートに乗るのですが、渓流のきれいな水と、神秘的な滝、そして頬をくすぐる爽やかな風と水しぶきに頭の中では阿蘇の噴火の賜物であるのは理解していても、「神が創った特別な場所」としか思えない自分がいます。まるで、神の庭園で遊んでいる気分になるのです。

平均80mの断崖が東西7km続き、その一部をボートで進む。この気分のよさは言葉にするのが難しいほどです。たぶん、私と同様にボートから手を出して、美しい水に触ってみたくなるはずです。


怪力の鬼八が投げた力石。どんな筋肉の持ち主だったのでしょうか?


天岩戸神社を入って岩戸川沿いに歩くと天安河原の大洞窟に出ます

高千穂峡は遊歩道が整備され、気ままに散策できるのも魅了です。

でも、自然観察だけがおもしろいのではありません。神話の郷、伝説に所縁のスポットが数多く残りのが興味深いのです。

たとえば、「鬼八の力石」は高千穂伝説に残る鬼八が投げたと伝わる力石です。川原にゴロンとあるのですが、その大きさはかなりのもの。力持ちの範疇を十分に超えています(笑)。

高千穂峡からはクルマで10分ほど離れていますが、岩戸川の河原にも見どころがあります。

まずは「天岩戸神社」です。

天岩戸神社がお祀りしているのは、天照皇大神が隠れたと神話に残る天岩戸です。

古事記・日本書記には天照大神が弟のスサノオノミコトの乱暴に怒り、天岩戸に籠ったという記載があります。

その際に八百万の神々が相談したと伝えられるのが天安河原で、それは天岩戸神社西本宮から岩戸川に沿って、徒歩で10分の位置にある巨大な洞窟です。

(結局は“相談”というより八百万の神々の酒盛りと、楽しげな笑いが天照大神の心を開いたという説ですが…。宴会の魅力は神様の時代から変わらないのですね)。

天照大神が姿を現して以降、「石を積むと願いが叶う」と伝わり、現在ではものすごく多くの石が積み上げられていて、他にはない雰囲気を醸し出しています。

そのほかにも町の中心部に近い荒立神社は猿田彦命(サルタヒコノミコト)と天鈿女命(アメノウズメノミコト)を祀っています。

降臨途中のニニギノミコトを道案内した功績ある猿田彦命と天鈿女命が結婚して住んだ土地という伝説もあるため、今では縁結びにご利益があるとして人気になっています。

このように高千穂は至るところがパワースポット。神話に所縁の土地であるのが実感できます。


『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で星が付いた国見ヶ丘。秋から冬にかけては雲海も


約1900年前に創建された高千穂神社


天照大神が天岩戸に籠った際に、天鈿女命が舞ったのが始まりと伝わる高千穂の神楽

街中を離れた場所にも見るべきポイントがあります。そのひとつが国見ヶ丘でしょう。

神武天皇の孫にあたる建磐竜命(タテイワタツノミコト)が九州統治の前に立ち寄ったという伝説が残る丘で、東に高千穂の山と街並み、西に阿蘇外輪山と阿蘇五岳、北に椎葉の山々を望めます。

まさに、ここからの360度は、標高513mと思えないほどの、九州全体を治める気分になる雄大さなのです。ちなみに阿蘇五岳はその景観から「阿蘇涅槃像」と呼ばれています。

なんだか、ここからの眺めを見るだけで、パワーが感じられました。ここが『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』の☆ひとつに選定されているのは、少々驚きでしたが…。

さて、夜は高千穂温泉に浸かって熟睡…、いいえ高千穂ではそれではいけません。

高千穂神社の境内では、特別な日を除く毎晩午後8時より夜神楽が実施されます。

能や神楽は知っていても、旅するタイミングと合わずになかなか鑑賞できないもの。しかし、ここでは毎晩開催されています。

三十三番の神楽の中から、代表的な天照大神を見つけ出す「手力雄の舞」、天岩戸より誘い出す「鈿女の舞」、天岩戸を開く勇壮な舞「戸取の舞」、二神による国造りの舞「御神体の舞」を公開。予約不要ですので、これを見逃す手はありません。

高千穂への旅はパワースポットの範疇を超えて、神話の世界におじゃまする旅です。

出雲大社、伊勢神宮など、日本にはパワースポットの“大将”的な場所があります。高千穂もまた、そのひとつといっていいでしょう。ぜひ、機会を設けて訪ねてみてください。


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●高千穂町観光協会
http://takachiho-kanko.info/
< PROFILE >
常磐二郎
海岸沿いのドライブとお酒が大好物のWEB・雑誌編集4年目の中堅編集者。
好きな高速道路は、東名高速道路と海老名SA。
< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
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