1. Smart Accessトップ
  2. おでかけマガジン(+バックナンバー)
  3. キャンプ初心者のみなさん「それダメー!」
「Smart Access」おでかけマガジン 毎月2回、「Smart Access」会員のみなさまへ、旬のドライブ&スポット情報をお届けします。
トップページへ戻る


キャンプシーズンの春到来!「今年からキャンプを始めよう!」と思っている人たちも心待ちにしていた季節では。でも、初心者はキャンプ場でそれなりのミスを重ねてしまうもの。恥ずかしい思いをしないためにも、まずは最低限の“これダメ”知識を身に着けて!


初めてキャンプまでの道程は快晴! 高原までの道も爽快で、ついついオーディオからはご機嫌な曲が流れていて…。
こういうケースは珍しくありません。でも、キャンプ場に入るときは電源をオフにするのを忘れずに。
キャンプ場は基本的に自然の音を楽しむ場所。風に揺れる木の葉の音を楽しみながら、あるいは野鳥のさえずりを耳にしながらお昼寝態勢になっているキャンパーは少なくありません。 そんな自然豊かな空間に、大音量のまま入ってしまったら、これはひとつの自然環境破壊と言ってもいいでしょう。当然、ベテランキャンパーからは白い目で見られます。そうならないよう注意。


管理人さんに予約した名前を告げて利用料などを支払えば(前払い制が多い)、「では、ここに」と、利用できるサイト(区画サイトの場合)を教えてくれます。
オートキャンプ場では決められた区画内にクルマを置き、その範囲内にテントやタープを張ることになります。そのときに、ベテランと初心者の差が出ます。
ベテランはまずは地形、水の流れのラインを見ます。たいていのキャンプサイトは土や砂、草の地面になります。よく見れば、雨水の流れるラインがわかるものです。
ベテランは決して、その上にテントを張りません。雨が降ればテントの床部が水没するからです。
また、上級者たちは上空も見ます。キャンプサイトの端だとその上に木の葉が張り出しているかもしれません。そこが枝の流れによって水を集めやすい場所だったらどうでしょう。まるでトイの壊れた屋根のように、水が集中して落ちてくるでしょう。それがテントの上だったらたまりません。
また、テントの頭側を低くしてしまうと熟睡できません。こんなポイントも心得て。
まずは水の流れやサイトの傾斜、性質を見極めてテントの位置、タープの位置を決定しましょう。


ときどき用具の解説書を見ながら、「ママはそっち持って」、「○○クンはその棒を組み立てて」なんて大声で指示を出しているお父さんがいます。
指示は出していなくても、設営に孤軍奮闘しているお父さんもいます。
これは近隣に「私たち、初心者なんです!」と、大声で叫んでいるようなものです。誤解しないでください。初心者が悪いというのではありません。初めてキャンプなのに、なんの知識も持たずにやってきたという事実が周囲の不安を生むのです。
「あーあ、説明書読みながらやってるよ。きっとキャンプのマナーも知らないんだろうなぁ」が、ベテランたちの心の中です。
初めてキャンプは恥ずかしいことではありません。
わからないことは堂々と管理人さんやベテランキャンパーに尋ねればいい。
でも、最低限の知識は心得ておきたいもの。テント、タープの設営はその最低限のレベル。「歓迎したい初心者キャンパーと、不安な初心者キャンパーのボーダーラインかもしれない」が、編集室の見解です。
なぜなら購入後にその気さえあれば、いくらでも設営練習ができるからです。お父さんだけでなく、家族みんなで予行練習してからキャンプにでかけましょう。


ベテランキャンパーのサイトは、必要なものがきちんと整頓して置かれ、不要なもの、例えば用具が入っていた段ボールケースなどはクルマの中に仕舞われているものです。
要するに「到着」→「設営」→「寛ぎの空間作り」→「キャンプライフ」といった流れがルーティンになっています。
しかし、初心者はムリもありませんが、それがちぐはぐで、設営している最中に子どもが休んでいたり、設営途中で疲れてしまって一休みし、そのために仕舞うべきものが出しっ放しになっていたり…。
とくに高原のキャンプ場は天気が変わりやすいからベテランにしてみれば、気が気ではありません。通り雨やにわか雨は日常茶飯事。
そんなときに限って、段ボールケースを出しっ放しにした初心者キャンパーはどこかに遊びに行っているから、段ボールケースがぐちゃぐちゃになって、二度と使いものにならなかったりします。隣のベテランキャンパーが、「仕方ないねぇ」と段ボールケースを保管してくれる姿を編集室スタッフも何回も目にしています。
設営を終えて安心するのでなく、不要なものをきちんとクルマ内に仕舞ってから寛ぎましょう。


テントもタープもうまく設営できたはず…と安心して夕食を終えたころ、キャンプ場に風が吹いてくるというのはよくある話。
うまく設営できたはずのタープが風にめくれ、テントも落ち着かなくなってきます。こんなときに、補強のためにロープの数本を増やすキャンパーがいます。
これ自体は間違っていません。ロープを増やし、きちんとペグダウンすれば、よりタープやテントは安定します(ペグやロープの結び方はここでは置いておきます。スマートアクセスの「オートキャンプ大百科・第3章」を参照)。
しかし、ロープを増やしても、ペグダウンに自信がないためか、そばの樹木にぐるぐるにロープを巻くキャンパーがいます。これでは樹木がかわいそうです。皮がはがれるケースもあります。自然が大好きなベテランキャンパーに注意されても仕方ありません。
最低限、タオルやバンダナを樹木に巻いた上からロープを結びたいものですが、まずは正しいペグダウンとロープの結び方を覚え、しっかりタープやテントを張るコツを覚えてください。


普段は狭い室内で暮らしているペットを広い野原に放してあげたい。
子どもと星空のきれいなキャンプ場で花火をするのが楽しみだった。
焚火を見ながらアルコールを飲むのが夢だった…。
キャンプを始めようと思った動機は人それぞれでしょう。上記のようなキャンプへの憧れがあるのは当然でしょう。
しかし、キャンプ場は周囲の環境やキャンプ場内での安全を考慮し、さまざまな独自のルールを設けています。
たとえば、ドッグランが設置されていないキャンプ場ではリードを付けるのはマナーです。
音がうるさい花火は禁止しているところも多く、花火可能な時間も決まっているケースがあります。
焚き火にしても直火禁止のキャンプ場が主流です。
つまり、キャンプ場は「規制のない自然の中だから何をしてもいいところではなく、規制のあるなかで参加者みんなで自然を楽しむところ」なのです。
“他人であってもキャンプ場に来た仲間で楽しむ”を前提にすれば、これは遠慮したほうがいいということは頭に浮かぶはず。それに従って行動すれば迷惑にはなりません。
なお、犬を放したい、花火がしたいといった個別の希望がある場合は、予約の際に相談することが大切です。


水道やシンク、AC電源が設置された高規格キャンプ場では、「家庭そのままのつもりでキャンプ場へ」といった気軽さを謳うところが少なくありません。そして、そのハードルの低さがキャンプ参入者を増やす意味でも非常にたいせつだと編集室でも認識しています。
参入者が増えれば、それだけキャンプ・アウトドアの魅力を知ってもらえるので、日本のアウトドアシーンは飛躍的にアップすると予想されるからです。
しかし、本当に家庭で使っているものをそのまま持ってきてしまう人が多いのは考え物です。
その最たる例がガラスの食器や洗剤でしょう。いくら家庭で使っているといっても、アウトドアでガラス製食器はいただけません。
テーブルは室内のそれより安定感がありませんし、落として割ってしまっても、掃除機で破片の始末ができません。次に訪れたファミリーの子どもが裸足でサイトを走ったらどうなるでしょう。
同様にエコに配慮されていない洗剤を使い、泡でブクブクにするのも問題です。ベテランキャンパーたちは、エコに十分注意して自然環境を破壊しない配慮を行っています。その横でブクブク…とは。
紙のパーティ用のお皿や割り箸なども、エコ的な観点からいえば敬遠される用具です。


キャンプ場にもいろいろあり、なかには登山のベースキャンプになっているところもあります。そんなキャンプ場では登山者は8時頃に就寝し、日の出前に起きるのが常です。
そこまで極端ではありませんが、通常の区画サイトであっても夜は早め。キャンプ場のルールで午後10時が消灯時間というところは珍しくありません。
したがって、初キャンプの昂揚感があって眠くなくても、10時過ぎにはランプを消し、音がしやすいタープ下からテント内に移動したいものです。
その後、テント内で音をたてずにチビチビやるのは自由です。ただし、翌朝苦労することになりますよ!とお酒好き編集スタッフは話します。なぜなら、キャンプ場は朝が早いからです。朝日が顔を出せばテント内の温度が上がり、明るくなり、とても眠っていられません。
こちらが深酒でまだまだ眠くても、周囲は起きて朝食の用意というキャンプ場らしい朝が訪れます。
「消灯時間が早い」と文句を言う前に、周囲と一緒に早寝して、朝早くから自然の中での1日を楽しむのが得策です。


夜になってからトイレに行きたくなった。昼間は少し遠回りでも通路を歩いて行ったけど、夜は少々めんどくさい。
そこで、お隣さんのサイトを横切ってショートカット…それダメー!です。
テントに防音はありません。サイトを通る際の落ち葉が踏まれる音、砂のきしむ音はテント内によく通ります。寝ていても、小さい音にも敏感なのがキャンパーたちです。
また、暗くて見えないだけでサイト内に物を干しているケースだってあります。それらを引っ掛けてしまったらどうでしょう。
近年は他人のサイトに勝手に入ってペットに噛まれるという事故も頻発しています。
子どもたちにも「他のサイトに入ってはいけない」というルールを徹底させてください。


以上、とくにベテランキャンパーが問題視していることを取り上げてみました。
キャンプの基本は当サイトの「オートキャンプ大百科」を一読ください。
http://www.smart-acs.com/topics/007/topics007.php

また、キャンプに潜む危険についてはバックナンバー「安全に楽しくアウトドア!キャンプの危険回避の鉄則10」を事前に読んで、知識を得ておいてください。
http://www.smart-acs.com/magazine/15091502/outdoor001.php

●オートキャンプの情報ならこちらへ
社団法人 日本オートキャンプ協会
http://www.autocamp.or.jp/

「おでかけマガジン」より、みなさまへ読者プレゼント実施中!
< PROFILE >
浜口昭宏
雑誌やWEB編集を始めて数年の編集者。超がつくほどのアウトドア初心者だったが、猛勉強をしてそれなりに成長。アウトドアの中で大好きなシチュエーションは、ビールがおいしいBBQ。
  • スポット特集
  • B級グルメ特集
  • オートキャンプ特集
  • レジャー&リゾート特集
  • ロケ地特集
  • 絶景特集
  • 子供といっしょにお出かけ特集
  • 特産品・名産品特集
  • 温泉・スパ特集