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1月11日、昨年のJ1を最終戦での逆転で劇的優勝を飾った川崎フロンターレのメンバーが、川崎大師で「必勝祈願」を行いました。ほとんどのJリーグチームが、シーズン開幕前に地元で必勝祈願をしているようです。さて、今年のご利益ナンバー1はどこでしょう?

鹿島神社にあるアントラーズの選手の願いか書かれたボード


八咫烏の「勝ち守」がある新宿十二社熊野神社


川崎フロンターレの選手の必勝祈願で大賑わいだった川崎大師


北海道神宮でコンサドーレの選手が祈願


FC東京は初詣で人出日本一の明治神宮に


大宮アルディージャのスタジアムに隣接する武蔵一宮 氷川神宮


J1昇格を果たした名古屋グランパスが祈願した熱田神宮


決して、優勝できなかったからといって、その神社やお寺の「勝利運」が弱いわけではありません。
J2に落ちてしまったからといって、そのチームがお参りした神社にご利益がなかったということもありません。
クラブ結成21年目にして「シルバーコレクター」と各クラブのJリーグサポーターたちに呼ばれていた川崎フロンターレのメンバーが、川崎大師にお参りする様子をニュースで見て、「なんだか川崎大師はご利益がありそう!」と、単純に思ってしまった私です(笑)。
正直なところ、2位という優勝に手の届くところまでいき、20年間あらゆるタイトルに見放されたチームです。
私も友人に誘われて等々力競技場に足を運んだことがあります。試合に挑むためにグラウンドに入場する際に、中村憲剛選手がフロンターレブルーに塗られたダルマの頭をなでる姿がオーロラビジョンに映し出されるのを数回目にしていました。
しかし、そのダルマに両目が入ることは2016年までありませんでした。
そして、2017年。
元日の天皇杯決勝で鹿島アントラーズに敗れ、ACLでは浦和レッズに大逆転負けを喫し、ルヴァン杯決勝では開始1分も経たないうちにセンターバックの信じられないようなミスから失点をして優勝を逃すのです。
私は「必勝祈願が通じていない」と不謹慎ながら思いました。
ちょうどそのころ、茨城県の鹿島神宮に行ったこととも関係があります。
鹿島神宮の本宮の横に、「祈必勝」と赤字で書かれたボードがあり、そこに全選手の手書きのサインと共に「勝負!」「全勝」「前進」などの言葉が書き込まれていたのです。
鹿島アントラーズはJ1で8回、天皇杯5回、ルヴァン(ナビスコ)杯6回と19回の優勝を誇ります。
それを考えれば、「鹿島神宮のご利益はすごい!」と思ってしまうのは私だけではないでしょう。



かつて、この連載の取材のために、東京都新宿区の十二社熊野神社を訪ねた経験があります。
その時に聞いたのが、2011年の女子サッカーワールドカップドイツ大会の前に、女子チームがお参りをして日本サッカー協会のシンボルでもある八咫烏(やたがらす)入りの「勝ち守」を持ち帰ったという逸話でした。
ドイツ出発前に新宿のホテルに泊まった選手たちが、散歩のついでに寄っていったのだそうです。
こんな話を聞くと、「勝ち守」のご利益のすごさを感じてしまいます。もちろん、ご利益というものは単に神頼みではなく、自身の努力や取り組み方にも大きく左右されるものですが、それにしても…と感じるのです。



さて、Jリーグが発足した時から、その活動方針に「地域に密着」というものがあります。
「フェアで魅力的な試合を行うことで、地域の人々に夢と楽しみを提供します。
地域の人々にJクラブをより身近に感じていただくため、クラブ施設を開放したり、選手や指導者が人々と交流を深める場や機会をつくっていきます」
こんな条文が明記されているのです。
“地域密着”にも多いに関連があると思われますが、Jリーグのチームは地元の神社やお寺に必勝祈願をします。
そこで、どのチームがどこにお参りをするかを、J1リーグで調べてみました。
もちろん、優勝したチームもあれば、残念ながら降格してしまったチームがあり、それぞれがお参りする神社やお寺があります。
「御利益うんぬん」よりも、「へー、地元のこの神社に選手たちはお参りしているんだ」という目で見てくださいね。

2017年J1リーグ 第1位
川崎フロンターレ
●川崎大師(全国初詣で人出ランキング3位)
http://www.kawasakidaishi.com/

2017年J1リーグ 第2位
鹿島アントラーズ
●鹿島神社(都道府県別初詣で人気ランキング2位)
http://kashimajingu.jp/

2017年J1リーグ 第3位
セレッソ大阪
●津守神社
http://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000009280.html
【以上3チームは2018年ACL出場】

2017年J1リーグ 第4位
柏レイソル
●日立稲荷神社
http://powspo.com/0/000/449/
【2018年ACLプレーオフより出場】

2017年J1リーグ 第5位
横浜F・マリノス
●總持寺
http://www.sojiji.jp/

2017年J1リーグ 第6位
ジュビロ磐田
●秋葉山本宮秋葉神社
http://www.akihasanhongu.jp/

2017年J1リーグ 第7位
浦和レッズ
●調神社
http://www.stib.jp/info/data/tsuki.html
【2017ACL優勝】

2017年J1リーグ 第8位
サガン鳥栖
●佐嘉神社(都道府県別初詣で人気ランキング2位)
http://www.sagajinjya.jp/

2017年J1リーグ 第9位
ヴィッセル神戸
●和田神社
http://www.hyogo-jinjacho.com/data/6301058.html

2017年J1リーグ 第10位
ガンバ大阪
●勝尾寺(都道府県別初詣で人気ランキング14位)
http://www.katsuo-ji-temple.or.jp/

2017年J1リーグ 第11位
北海道コンサドーレ札幌
●北海道神宮(全国初詣で人出ランキング18位)
http://www.hokkaidojingu.or.jp/

2017年J1リーグ 第12位
ベガルタ仙台
●大崎八幡宮(都道府県別初詣で人気ランキング4位)
http://www.oosaki-hachiman.or.jp/

2017年J1リーグ 第13位
FC東京
●明治神宮(全国初詣で人出ランキング1位)
http://www.meijijingu.or.jp/

2017年J1リーグ 第14位
清水エスパルス
●魚町稲荷神社
https://www.visit-shizuoka.com/spots/detail.php?kanko=557

2017年J1リーグ 第15位
サンフレッチェ広島
●清神社
http://nihonsinwa.com/page/442.html

【以下2018年J2降格】
2017年J1リーグ 第16位
ヴァンフォーレ甲府
●武田神社(都道府県別初詣で人気ランキング6位)
http://www.takedajinja.or.jp/

2017年J1リーグ 第17位
アルビレックス新潟
●古町神明宮
http://niigata-shinmeigu.jp/

2017年J1リーグ 第18位
大宮アルディージャ
●武蔵一宮 氷川神宮(全国初詣で人出ランキング9位)
http://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/

【以下2018年J1昇格チーム】
2017年J2リーグ 第1位
湘南ベルマーレ
●天台宗 妙圓寺
http://www.kanagawa-kankou.or.jp/seeing/kanko/sisetu.php?si_id=1925

2017年J2リーグ 第2位
V・ファーレン長崎
●鎮西大社 諏訪神社(都道府県別初詣で人気ランキング2位)
http://www.osuwasan.jp/

2017年J2リーグ 第3位
名古屋グランパス
●熱田神宮(全国初詣で人出ランキング8位)
https://www.atsutajingu.or.jp/jingu/

※「初詣で人気ランキング」はジョルダン株式会社が運営するサイトに基づいています。ジョルダンのサイトは乗換案内や時刻表などを掲示、旅やおでかけに便利なサイトです。
https://www.jorudan.co.jp/

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< PROFILE >
遠藤 里佳子
旅行雑誌ライター。国内外の旅を多く取材。全都道府県を制覇(通過ではなく宿泊をしてカウント)したのは32歳のとき。ハワイやカナダ、オーストラリア、東南アジア、中国など太平洋圏に詳しい。
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