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  3. “陰”の部分を生かして街並みをきれいに撮る
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毎日のように見ている街やドライブ先の街並み風景。そのなかで“陰”の部分に注目して写真を撮ってみましょう。おなじみの街並みが、別の世界に撮影できます。フォトコンテスト情報、壁紙プレゼントもお見逃しなく!

ドライブ先の一つに、昔の街並みが残るところや、レトロな建物・古い構造物があるスポットがあります。今回は、そうした建築物・構造物や街並みを撮るときの話です。 ここで大切になってくるのが「陰」。です。陰をどのように生かすのかによって、写真ははるかに印象的なります。早速解説していきましょう。

写真A写真Bは古い教会建築を撮ったものです。
写真Aは順光で建物の壁全面に光りが当り、全体が明るいのに対し、写真Bはサイドからの光りで建物に陰影がつき、しかも日陰になっている右側の壁も画面に取り込んでいます。
このふたつを見比べていただくと、明らかに写真Bのほうがメリハリがあり、より印象的に仕上がっています。
このように建築物などを撮る場合、陰の存在はとても大切なのです。

写真A

写真B

陰を生かすには、少しでも陰ができているタイミングで、陰の部分がしっかりと黒くなる露出で撮影することが大切です。
写真Cは完全に日が陰ったタイミングで、写真Dは日が差しているタイミングで撮影した、北海道小樽の街の建物です。
全体的にフラットな写真Cに対し、写真Dは日が少しあたったことで建物に陰影が生まれ、時計台の部分が際立って見えていると思います。
このように、画面全体に目が行くのではなく、狙った部分に目が行くようにするために、陰を生かして画面に濃淡をつけることが大切なのです。
※少し時間的な違いがあり、フレーミングは若干違っています。

写真C

写真D

明るい部分を強調するために、わざと陰になっている部分を入れるのもテクニックの一つです。
写真E写真Fは、東京青梅市の古い映画看板のある街角を狙った写真です。明るい部分だけを切り取った写真Eに対し、写真Fでは反対側の陰になった街並みを加えています。
一見したところこの写真においては邪魔になりそうな場所でしたが、陰になって完全に潰れて見えないため、かえって映画看板や住居表示の部分を引き立たせるのに一役買ってくれました。
人間には邪魔に見えている場所でも、陰になっていればいい脇役になってくれるという好例です。

写真E

写真F

建物などを撮影しているときにぜひ注意して見てもらいたいのが、建物の外壁に写っている陰です。陰が描かれることで、建物がより印象的に見えるケースが少なくありません。 写真Gは、群馬県館林市の旧モスリン事務所の建物ですが、壁に木の陰が入ったことで壁自体にメリハリがつき、とても印象的な雰囲気に仕上がりました。

写真G

写真H写真Iは、東京都北区にある旧岩淵水門を、写真Iは午前に、写真Hは午後に、ほぼ同じ位置から撮影したカットです。
手前に大きく陰を入れ、かつ水門の裏面に光りが差している写真Iは水門が輝いて浮かび上がっています。水門の裏面が陰になってしまい、手前の橋の部分も明るく見えてしまっている写真Hは水門以外の部分にも目が行ってしまい散漫な印象です。

写真H

写真I

建築物・構造物や街並みを撮る際に意外と見落としがちな「陰」の存在。狙った部分を引き立たせたり、建物をより印象的に見せたりと、意外とその価値は高いのがおわかりいただけたでしょうか。
今回見ていただいた場面を撮るときは、ぜひ陰があるかないかを意識してみてください。きっとメリハリのある、より印象的な写真が撮れるハズです。

写真J


なお、バックナンバーのVol.83の「切り取り上手になって西洋風の街や建物をオシャレに撮ってみよう」の中でも光りと陰を生かしてという解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
http://www.smart-acs.com/magazine/18031503/season001.php
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘン」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。



●「文化遺産オンライン」
http://bunka.nii.ac.jp/

日本にはさまざまな文化遺産があります。それらをまとめたサイトが「文化遺産オンライン」です。
トップページを開くと「時代から見る」「分野から見る」などのコンテンツがあり、たとえば「分野から見る」をクリックすれば、建造物、伝統的建造物群、絵画、版画、名勝、天然記念物などの各項目ごとに文化遺産が掲載されています。
建物に関するジャンルには、越カメラマンの教えてくれた“陰”を生かして撮影してみたい場所がたくさんあります。もちろん、なかには個人宅や、入館料が必要な場所、撮影制限のあるところも。それに注意して、陰と日向部をうまく取り入れた傑作をものにしてみてください。
https://p-con.jp/e19022015

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ワイキキビーチは、そこに立って眺めているだけで心安らぎます。ビーチに留まるヨット、沖に浮かぶヨット。時間の経過とともにさまざまな風景が見られました。
< 著者PROFILE >
構成と写真
岩崎幸則
東京都生まれ。雑誌編集などを経てカメラ&ライターになる。現在は旅行雑誌、企業会報誌などに執筆。プロレス観戦が趣味。
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