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「あ、きれい!」と、気軽に写真撮影をするのがアマチュアカメラマン。それはそれで、とても楽しいのですが、これまでより背景に工夫してみませんか? 背景を意識するだけで、写真は大きく変わるのです。

お出かけシーズン真っ盛りの春。あちらこちらで素敵な景色に巡り合えば、自然に写真を撮りたくなるでしょう。
今回は前回に少しだけ触れた、“ちょっとした意識の持ち方”で写真がよくなる「背景選び」についてお話ししたいと思います。
よりよい「背景」を探し出すことこそ、写真上達の近道だと私は考えています。

写真AとBは、ポピーの花を撮影した写真です。
キレイな花を見つけてそのまま撮ったら、写真Bのような写真になった経験がありませんか?
写真AとBの違いは背景にあります。
写真Bは背景がごちゃごちゃした花畑であるのに対し、写真Aは花の色が引き立つシンプルな背景を選んで撮影しています。
キレイなものを見つけたといって、すぐに写真を撮るのではなく、背景を探し、より美しく見せる。
こうした意識を持っていると、撮影はもっともっと楽しくなります。言ってみれば写真撮影は「宝探し」のようなモノです。

写真A

写真B


では、どんな背景を選ぶとメインとして撮りたい被写体が浮かびあがるのでしょうか。
私が撮影の時に心がける4つの背景選びを紹介しましょう。

写真CとDは同じようにナノハナを狙った写真です。違いは、背景のシンプルさにあります。
写真Dはゴチャゴチャとしているのに対し、写真Cはシンプルな場所を選んで背景にしています。
このふたつの写真、どちらが印象的でしょうか。

写真C

写真D

背景がシンプルならばよいのかというと、そればかりではありません。
写真EとFはその例です。
海岸で飛んでいたカモメを狙ったものですが、白いカモメに対して白い空ではカモメは目立ちません(写真F)。
青い色をした海を背景にするだけでカモメは引き立って見えます(写真E)。
そうはいってもカモメは場所を選んでくれません。海が背景になって、カモメが飛んできそうな場所に狙いを定め、飛んできたところを撮影しています。
ナノハナやサクラを撮影するときに、青空をバックに撮影するのも、“青”という色のある背景を選んでいるからです。

写真E

写真F

日が当たっているような明るい被写体に対しては、明暗を生かす方法があります。
つまり、明るい被写体に明るい背景では撮りたい被写体は引き立ちません(写真H)。
しかし、明るい被写体を暗い背景で撮影すれば、撮りたい被写体が浮かびあがります(写真G)。
最初に紹介したポピー(写真A)は、シンプルな背景を選んでいることに加え、暗い背景を選んだために花が際立った例です。

写真G

写真H

写真I、J、Kは柱に掲げられた駅名表示板を狙った写真です。
こうした写真はメインの被写体よりも、むしろ背景の雰囲気が写真の善し悪しにつながります。
写真Jは満開の桜をバックにしてみましたが、曇り空のため今ひとつです。もしも青空であれば雰囲気が出たかもしれません。
写真Kは長閑な田舎の風景を入れてみようとしたのですが、電線やガードレールが目立ってしまい雰囲気を損なっています。
流れる川と、電柱脇の桜をシンプルに背景に取り入れた写真Iが一番絵になっています。
背景の違いでずいぶん雰囲気が変わるのが分かってもらえると思います。

写真I

写真J

写真K

最後に実践例です。
桜の花も終わりかけのころ、風が吹く度に花びらが舞い上がる桜の木を見つけました。
そこで、花びらが際立つよう、やや暗めであまりごちゃごちゃしていない背景が桜の背後に来る撮影ポジションを探し、タイミングを待って撮影しました。
キレイな桜吹雪をモノにすることができました。

写真L
「背景選び」といっても、なかなか狙い通りの背景は見つかりません。だからこそ、よい背景を見つけたときは喜びもひとしおです。
「背景選び」のコツが掴めると写真はグッと上達します。この春はぜひ「背景選び」にこだわって写真を撮ってみてください。
< PROFILE >
こし のぶゆき
1968年神奈川県生まれ。カメラ専門誌や旅雑誌の撮影・取材を行なう傍ら、「メルヘンステーション」をテーマに全国の駅を撮影し、雑誌などに作品を発表している。公益社団法人日本写真家協会会員、日本旅行写真家協会理事。



花の季節になりました。越カメラマンのアドバイスをさっそく実践するには植物園に行くのがもっともいい方法でしょう。
「社団法人日本植物園協会」は全国の植物園で構成された団体で、日本の代表的な植物園112園が加盟しています。
ホームページには加盟する全国の植物園データや、植物園からのお知らせなどが掲載されています。
植物園とひとくちにいっても、それぞれに特徴があります。温室の熱帯植物がセールスポイントのところもあれば、野草を集めたところ、バラ園が著名なところなど見どころはさまざま。植物園データからお気に入りの花を見つけ、カメラを持って出かけましょう。

●社団法人日本植物園協会
http://www.syokubutsuen-kyokai.jp/index.html
第17回フォトコンテスト最優秀賞作品
国土交通大臣賞
『新緑に囲まれて』八田義明氏作品
http://cprahp.com/event/photo_entries

社団法人建設工法協議会が主催し、国土交通省が後援するフォトコンテストです。
一般の方の目を通して見た「豊かで住みよい国づくり」とは何でしょう。テーマがたくさんあるので、堅苦しく考えるよりは、家族や仲間たちとの野外での活動、レジャーや交通機関と関連してのスナップなど、明るく楽しい写真で応募すればいいのでは。
●豊かな環境と共生する住宅、公園、道路、河川の風景
●安全、快適、活力ある経済社会をとらえた風景
●暮らしと経済活動を支える交通
●人々の生き生きとした明るい暮らしのある風景
などがテーマです。

応募締切:2013年5月31日(金)

最優秀賞(国土交通大臣賞)1点/賞状 賞金 15万円 記念品
優秀賞(国土交通事務次官賞)2点/賞状 賞金 5万円 副賞 富士フイルム賞
優秀賞(会長賞)2点/賞状 賞金 5万円 副賞 富士フイルム賞
ほか多数。
編集部が取材で出かけて撮影したたくさんの写真の中から、壁紙向きの写真をプレゼントします。お気に召されたら、壁紙などにお使いください。



これまでに何度かハワイのガイドブックを編集したことがあります。
ハワイのロケはいつだって楽しく、気分をハイテンションにさせてくれます。
ワイキキビーチに面した2階のテラス。ビーチに似合うカラフルなカクテルがありました
オアフ島ノースにあるサーフショップの前を通過するバイク・サーファー。いかにもな光景ですね
小さなサーフショップではビキニを上下別々に売っています。水着にも個性が反映されて
ハワイのTシャツはどれだって楽しくて! どれを買おうか、いつも迷ってしまいます
< 著者PROFILE >
構成と写真
篠遠行彦
東京都生まれ。雑誌編集長などを経てカメラ&ライターになる。かつてはパキスタンの日本総領事館に勤めていたという異色の経歴をもつ。
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